DSCについて

 DSCは重要保安品としてメーカーが考えているか不明ですが、私は補助品と考えています。
 ステアリングコラムのスイッチセンターユニットは「DSC」を使う上での肝になるセンサーです。
 ただし、センサー等(DSC)に問題が発生すると警告灯を点灯させますが、走行に関しては
 DSC・DTCを強制的にOFFとしています。

 マニュアルを読むと「交通状況に十分注意しながら慎重に運転してください。そうしないと、車両の
 走行安定性が失われる場合があります。」と記載されていますが、この走行安定性がDSC・DTCが
 OFFになっている事をさします。一般には解釈は難しいし DSCを理解していない方々が殆んど
 だとは思いますが、ステアリング・ブレーキ・ABS等のいわいる重要保安品に関しては一切影響を
 受けないものです。

 早めに交換を勧めるものですが、走行中あわててディーラーに飛び込むものではありません。
 まぁそう言っても警告灯が点いていると気になってしまうので致し方ないですが。

 DSCは最近は全車種・全車装備となりますが、対策品と言いますかトラブルは起きやすい可動部品
 の一部ですのでDでのストックを持っている場合が多いいのです。ことばのあやで対策品と言うの
 ですが、ストック品として考えた方が適正と思います。
 しいて言えば、初年度モデルの90はステアリング系の部品が弱かったと言う事だとは思いますが、
 60のi-Driveよりはまだ、ましな方です。ただし、部品交換ではダメでコンピュータへの再コーディング
 が必要になり作業に時間が掛かります。

 アクティブ・ステアリング装着車の場合はエンジン始動時にセンサーエラーを読んでしまう結果、
 ステアリングロックが解除されず走り出す事ができません。60では良くある現象でエマージンシー
 コールとなってしまいます。
 これは電子デバイスの宿命です。

 また、これは日本で固有に起きてしまう現象なのでしょうか?皆さんも多分そうだと思うのですが、
 日本の駐車場はロックtoロックが多くステアリング油圧系やセンサーに負荷を掛ける事が多く影響
 させてしまうような気がします。
 自分の駐車場はロックtoロックが多いいのですが、90の初期型に油圧系統のトラブルが多いと知って
 いたので負荷を掛けないように、なるべくロックtoロックしないように注意しています。
 本来は注視しなくても良いものですが・・・


               --------------技術解説抜粋-----------------

 ■ステアリング コラムのスイッチ
 DSC の各種機能の演算の基盤として、特にステアリング コラムのスイッチ センターによって、舵角と
 ステアリング ホィールの回転が検知されます。

 ■作動方式
 舵角はステアリング ホイールの角度位置を伝えます。信号の繰り返しによってステアリング ホイール
 の回転が数えられます。この結果、イグニッション オフ時にステアリングの動きも検知され電圧遮断後、
 ステアリング ホイールのゼロ位置は引き続き維持されます。コンピュータのデータ演算モデルによって、
 走行中に最新のステアリング ホイールの回転が再び測定されます。この手順が 25 km/h の車速以内
 に終了しないと、DSC 警告灯がセットされます。

 ■コーディング
 ステアリング舵角センサーは内部演算のために、コーディングにより伝送されるモデル別データを別途
 必要とします。

 ■調整
 調整の際は、その時点のステアリング ホイール位置がステアリング ホイールの直進位置として、恒久的
 にメモリーされます。従ってフロント ホイールとステアリング ホイールの調整時に正確に直進位置にする
 必要があります。

 ■調整は以下の作業をした後、必ず実行する必要があります:
 ステアリング コラム スイッチ センターの交換
 ステアリング コラム スイッチ センターのコーディング
 舵角ジオメトリーの調整作業